ちくちく日記

DTP系備忘録。真面目にやってます。

モリサワのフォントライセンス

モリサワさんが新しいフォントのライセンス形式を発表。

1. Mac OS X Serverでフォントの一元管理が可能となる
Mac OS X Server用フォントライセンス」
2. ドキュメント生成などの自動処理を行うアプリケーション用
「サーバアプリケーション用フォントライセンス」

1はまぁいい。ネットブート環境で使う為のフォントって事ね。
私のささやかな野望に、うちの作業環境を今後ネットブートで管理したいってのがあるので、こういったライセンス形式がサポートされるのは歓迎。
でもさ、現在使っているタイプを契約更新するための更新料、ちょっと高くない?
1台に付き1万って(しかも10台単位で金額を刻むおおざっぱさ。使用台数が11台でも20台でも20万円ってそりゃないよ)

それにせっかくネットブートライセンスにするんだったら、もうちょっと費用面なんとかならなかったんだろうか。通常パッケージと同じ値段ってかなり割高感がある。
今、うちには15台のOS X環境があるわけだけど、その環境にモリサワフォントを入れるのにはマシンとモニタを足した金額よりはるかに高いお金がかかる。OS X環境を入れる時、稟議担当者とかなりうんうん言って唸ったけど、モリサワを全台分入れる費用は捻出できなかった。
結局、FWは台数分、モリサワは1台分だけ買った。蓋をあけてみれば九州ではモリサワよりFWの方がよく使われているという事もあって、今のところモリサワを使ったOS Xでの入稿は1件もなくてほっとしている。まだOS Xでの入稿が少ないというのに助けられてはいるけれど。この先入稿が増えたらというのは考えたくない。

2のサーバアプリケーション用ライセンス。
使用範囲のくくりが曖昧だというのは既にあちこちで言われてるのであえて言及しないけど。
これだけの金額を投入してもペイできるビジネスモデルってのが私には想像できない。
ネットワーク上のサーバアプリケ−ションでモリサワフォントを使うといったら、すぐ思いつくのは、アプリケーションサーバにPSなげたらRIP済みデータにして返してくれるとか、PDFにフォント埋め込みして返してくれるとか。もう一歩進んで、オンデマンドでモリサワを使った印刷物を作成してくれるとか?単にサーバ上で組版データにするだけというのも範疇にはいるのか?
でもこれだけの業務で、年間に20万〜60万の固定費を払っても利益がでる仕組みにするというのは、かなり大掛かりに大量の利用者を見込まないと難しいような気が…。
しかも「利用者が特定できる環境に限る(不特定多数での利用は不可)」うーん。

フォントを開発するのに大変な費用と時間がかかるというのはわかっているけれど、でもいくらいいものを作ったって、高すぎて使ってもらえないんじゃ……むにゃむにゃ。