スクリーントレンドセミナー2008秋-Adobe-
大日本スクリーンのトレンドセミナーにいってきました。
毎度おなじみトレンドセミナー。早速(というほど早くないけど)セミナーレポートを。
今回のセミナーでお土産にデモ版をもらった(アンケートにお答えしなくても全員に配布という太っ腹だった)ので、早速インストールしてテストしてます。
レポートには、そのテストでの感想も含みます。
○Adobe CS4
まずはAdobeのセッションから。
今回は、AdobeのCS4が福岡で初お目見え。
CS4が早くみたくてうずうずする観客。なのになかなか見せてくれないAdobeの人…。
45分のセッション中、15分は前ふりだったよ…。焦らしテクなのか。
さてそのCS4。
今回は「よく使う機能の使い勝手の向上」というところに力をいれたのだそうな。
各機能のチューニングってやつ。使いやすくなったと評価していただく反面、使い慣れていた操作がかわってしまうという不評もあり。
デモはPhotoshopから。
Photoshop。バージョンは11。
まず最初に「パフォーマンスの向上について」
よりパフォーマンスを向上させることを目指し、GPUのパワーを効率的に使うための設定がついたのだそうな。
その設定があるのが環境設定→パフォーマンス→GPU設定。
対応GPUを搭載していれば、ここのオプションにチェックが入れられる…ええ、私のマシンはアウトでした。
なんか、画面をががががががーーーーーーーーーっと拡大してピクセル一つ一つまで高速表示!みたいなデモでした。
いいマシンを持ってる人はやってみるといいと思います。私はだめだったけどね。
「色調補正メニューのパネル化」
イメージ→色調補正ででてくる、トーンカーブやレベル補正といった色調関連のメニューをパネル化。
さらに、それぞれのメニューにプリセットを用意。色調補正に慣れていない人でもこのプリセットから「暗く」とか「コントラストあげ」とか選べば簡単に調整できますよというコンビニエンス設定。
ちなみに、色調補正パレットから、色調補正を行うと自動的に調整レイヤーが作られ必ず調整レイヤーでの作業になる。
メニューからトーンカーブをいじったときは、調整レイヤーにはならずダイレクトに色が変化するので注意。
Illustrator 14。
今回一番衝撃がでかいのはこれかも…。
「複数アートボードのサポート」
一つのドキュメントに複数のアートボードを作れる機能。
新規ドキュメントを作るときから、複数アートボードを指定できる。
デモでは一つのドキュメント内に、ポスター、チラシ、チケットなどサイズの異なる様々なデータを作ったものを見せてました。
この複数アートボード。実際にテストしてみて個人的な印象としては「ふにゃふにゃしてる…」
なんかね、サイズとか位置がかーなーり自由自在というか…。
きちっと整列!とかサイズ揃え!とかが一発でできない。(ひとつひとつを数値であわせていくとかはできるのだけど、全部まとめて整列!とかのコマンドはない)
だからInDesignのページ機能みたいなきっちりしたものではない。
イメージとしては…そうだな、いままで机の上には画用紙一枚しかおけなかったのが、何枚でもおけるようになったよ!しかもその画用紙はサイズも場所も自由自在で置けちゃうよ!って感じ。
デモでも「複数ページを作るための機能ではないのでノンブルやマスターページ、ページごとのルーラーなどの機能はない。そこはInDesignでやってくれ」っていってました。
できるからといって、100ページぐらいのページ組データ作っちゃだめってことだよ。だめなんだからね、やるなよ!ぜっっったいにやるなよ!
#と言っていても、チャレンジャーが出てくるんだろうな…
このセミナーにきているのは皆Trueflowユーザー=出力サイドの人間ばかり。ということで、気になるのは出力の事。
これ、ちゃんと出力できるの?
まず複数アートボードのドキュメントをEPS保存するとどうなるのか?
答え。アートボードごとに一つずつのファイルとして保存されます。さらにすべてを一つにした状態のファイルもかきだされます。(つまりアートボードが一つの状態ね)一つずつになってしまえば通常のEPSファイルと同じ。
プリントの時も、出力ボードを指定してプリント。
ネイティブとしてInDesignに貼るときは、PDFの複数ページファイルを貼るときのような感じです。
ちょっと不安なのは、ものすごい複雑なデータがきたとき、EPSにして単ページ保存しようとしてもエラーで保存できなくなったりするんじゃないかとか。
(今も、そういうファイルがあるのだ。すごいでかいチラシファイルとかをaiネイティブ、PDF非互換保存で入校されてきて、それを別名保存でEPSとかPDF互換とかにしようとするとエラーで落ちたりする…)
こればっかりはそういうデータがきてみないとわからないところ。
「トンボ作成がトリムマークに統一」
Illustratorユーザーはトンボを作るのは、フィルタ→クリエイト→トリムマークで作るってのが通例で、オブジェクトメニューにあるトリムエリア(またはトンボ)ってのはあんまり使われてなかったと思う。入校データをみていても、トリムエリアでトンボを作っているデータってあんまりみないし。
今回のバージョンでオブジェクトメニューのトリムエリアは消え、効果メニューのトリムマークのみになりました。あ、ちなみにフィルタメニューってのも消えてますね。効果メニューにすべて統一になったようです。
注意が必要なのは、オブジェクトの効果としてトンボが作成されること。オブジェクトに対するアピアランス属性としてトンボがつきます。
だから、その効果を適用したオブジェクトを削除したりガイドにしたりするとトンボも削除されてしまう。
いままで通りのオブジェクトとしてトンボが欲しい場合は、効果メニュー→トリムマークを適用した後、オブジェクト→アピアランスを分割をして、トンボをオブジェクトパスに変換しておきましょう。
「表示がタブビューに」
ウインドウの中にタブ形式でウインドウを重ねられるタブビューに対応
たくさんのファイルを一度に開いて順々に作業するような場合は便利…かも。どうだろう…。
「分版プレビューがIllustratorに」
いままでAcrobatやInDesignだけの機能だった分版プレビューがIllustratorにもつきました!これはうれしい!
制作者の皆さんは、これで特色のチェックやオーバープリントのチェックをしていただきたい。
InDesign 6
バージョン6まできたInDesign。「もう新参者ではありません」って言ってたけど、ほんとにもうそんなになったのね。
「ライブプリフライト」
プリフライト機能がライブ(いつでもチェックしまくり)になりました〜。
プリフライト機能自体はInDesignに元々ついていたのだけど、プリフライトをかけるタイミングがパッケージを作る時ぐらいということであまり活用されていなかった。今バージョンから、常にライブでプリフライト。
ドキュメントの左下に信号機のようなランプが表示され、エラーになったら赤点灯!
Quark8にもライププリフライト機能があって「これはInDesignにはないな、いいなー」って思ってたので早速搭載されてうれしい。
プリフライトプロファイルのカスタマイズや書き出しもできるので、それぞれの業務にあわせて作成するといいと思う。
このプリフライト機能、Illustratorにもついたらいいのになー。
InDesignに貼り込まれたファイルについては、ある程度しかチェックできないので、残念。
入校データの大半はIllustratorなので、そっちでこそプリフライトをして欲しい…。
「SWF書き出しサポート」
Webへの簡単な展開を目指してSWF書き出しをサポート。
ページをめくるような効果のついたSWFはInDesignコンファレンスでもデモしてましたね。
正直、これだけで完結できる業務はあまりないだろうと思うのですが(過去、HTML書き出しとかのおまかせ機能でそのままで使える!っていう機能だった試しがない…)でも、とりあえず「ちょっとWeb展開のイメージを見せたい」とかそういう簡単なプレゼン程度なら使えるのかもしれません。
さて、ここまでで今回のAdobeセッションは終了。
えっ、これだけ?とちょっともの足りない私たち。
まぁこれから先、新製品紹介セミナーはたくさんあるだろうから、今回はチラ見せにとどめたのかもしれない。
でも、もうちょっとみたかったぞー。