TrueFlow & CS
※DTPの出力屋さんにしかわからないネタですんません。
うちにあるRIPのTrueFlowには出力設定で“Illustratorのオーバープリント属性は無視する”という設定にしてあります。
これは、データ作成者がオーバープリント属性を意図せず設定してしまっていて、そのまま出力してしまって、事故になる…というケースが多いため、事故を防止する為です。
それ意外にもRIPの設定で“K100はすべてノセにする”とか“スポットカラー(特色)で作られたデータもプロセスカラーに変換して出力する”といったオプション設定をかましてあります。
つまり、データがテキトーに作られていてもRIP側で最良の結果に変換して出力できるようにしてある訳です。
うちのように、不特定多数の作ったデータを出力しなければいけない環境ではこういった処理は必須なのです。
ところが、CSのデータではこの“オーバープリント属性は無視”オプションが全く効きません。
いや、効かないというか、全然違った結果に出力されてしまいます。
具体的にいうと、オーバープリント属性をもったIllustratorファイルをInDesignに配置してPSを作成したものをTrueFlowの“オーバープリント属性は無視”で処理しようとすると、特定の色版がすっぽりと抜け落ちてしまいます。
例の画像でいうと、一番上のグループが、イラストレータネイティブファイルを配置したもの、真ん中がEPSのオーバープリント保持で配置、一番下がEPSでオーバープリント属性を破棄したもの。
上の二つでは、オーバープリント設定をかけたオブジェクトのY版がなくなってしまってます。
くやしいのは、スポットカラーにオーバープリント属性を指定したものは“プロセスカラーに変換”して正しく出力できていること。なぜこれができるのに、普通のオブジェクトは出力できないのだ!
今のところ、回避方法としては、EPSで保存し、オーバープリント属性破棄のオプションを選ぶことなんだけど、CSで入稿されるデータをすべてこの方法で保存しなおすというのは難しい…いや不可能です!
この問題が解決されないと今後、CSでの入稿を断らざるを得ないかも…というぐらい大問題。なんとかしてよ!ということで、大日本スクリーンにデータと出力結果を持ち込んで訴えてみました。
はじめは「TrueFlowの最新バージョンではCS対応してますので大丈夫です!」と言っていたスクリーン、ではテストしてみましょう、とデータを出力してみたら…なおってないじゃーーーーーん!
すると今度は「Adobeのデータ仕様の問題なので、解決できません」
こらーーー!そこをなんとかせんかい!なんのためにTNGプロジェクトとやらをやっているのか!
各なる上はAdobeさんに直訴だ!(多分「スクリーンに言ってください」と断られると思う。たらい回し。しょぼーん)