ちくちく日記

DTP系備忘録。真面目にやってます。

LETS FontACE その2


LETS FontACEのだめさ加減に絶望した!


…といいつつ、どこかいいところはないかとテスト続行中。<好きだねぇ、自分。
しかしダメダメな所ばっかり目につくなー。

とりあえず、だめなところとその理由をあげてみる。

1.システムフォントフォルダーのフォントしか管理できない。

先日の日記にも書いたけど、このツール、システムのfontsフォルダ3カ所しかみてない。
でも、DTPのユーザ、特にいろんなフォントに対応しなければならない出力側のユーザなんかは、それぞれフォント管理のルールがあると思うんだ。たとえば、業務別にフォルダ分けしたりとか、メーカー別、タイプ別にフォルダ分けとか。
んで、もちろんなんでもかんでもシステムのfontsフォルダに突っ込んだりせず、fontsフォルダ以外の場所に管理してある人が多いと思う。

ちなみに、私のフォント管理はメーカー別、メーカー内のフォントタイプ別分類。
フォント管理ツールには、このフォルダごとのフォントセットを作成する。
実際のフォントファイルのフォルダ分けと、フォント管理ツール上でのフォントセットがイコールである状態。


▲画像はFontExplorerでのフォント管理画面。

LETS FontACEでは、外部フォルダのフォントを管理できないし、フォルダ分けしたフォントをシステムのfontsフォルダに入れれば、フォントは認識してくれるけど、LETS FontACE上でもう一度フォントグループ登録をやり直さなければならない。これはめんどくさい。

試しに「同名のフォントをいくつもインストールして使い分けなければいけない場面」というのをやってみた。
例として、Adobe CSシリーズをインストールすると、バージョンごとにインストールされるフォント類。同じフォントがほとんどなんだけど、たまーにバージョン違いが紛れ込んでいて、混在させると痛い目にあうという。
それぞれ、CSのバージョン別にフォルダにわけて、そのフォルダごとユーザ/fontsフォルダにいれる。

▲フォルダごと入れないと、同名フォントファイルが上書きされちゃう


LETS FontACEでみると、全部のフォントが一緒くたに認識された状態。
ここから、必要なフォントだけを選んで、フォントグループに登録するめんどくささったら…。


▲必要なフォントだけをいっこいっこ選択している…きつい

すべてのフォントをfotsフォルダに突っ込んでフォント管理ツールだけでフォントをわける人にはいいんだろうけど、同名のフォントを別で使いたい場合はそうはいかないし、私はフォント管理ツールを信頼しきってないので(笑)実際のフォントファイルの状態でフォントをわけておきたいんだよねー。



2.フォント属性(アクティブ、非アクティブとか)による任意の抽出ができない

1でフォントの選択してる時におもったけど、たとえば「現在アクティブになっているフォント」とか「ファイルが削除されたフォント」とか「○○フォルダにインストールされているフォント」といった条件によるフォント検索、抽出ができない。
FontExplorerなんかだと、Smart Setっていう条件別フォントセット(Mac OS でいうところのスマートフォルダのようなもの)で、様々な検索条件のフォントセットが作れるんだけど。
そこまでの機能はないにしても、せめて「現在アクティブなフォント」ぐらいは抽出表示してほしい。



3./System/Library/Fonts/のフォントはオフできない

しかたないのかなーと思いつつも…
/System/Library/Fonts/のフォントはオフにできません。
しかし、ほんとに欲しいのは/System/Library/Fonts/のフォント(特にHelvetica)のオンオフまでコントロールできるフォント管理ツールだったり。



4.競合フォント(特にシステムとの競合)を回避できない

フォント管理ツールを使ってフォントを管理する理由に「同一フォントのバージョン違い、フォーマット違いを管理したい」ってのがある。
わかりやすい例でいうと、Helveticaのtype1とTTフォントとか、小塚フォントのバージョン違いとか。

LETS FontACEは、同一フォントのバージョン違いが同時にアクティブにされても、なんの警告も出さない。
アプリケーションでどちらがイキになっているのか不明。


▲小塚明朝Mを4種類アクティベートしてみました。

システムのTTと競合してしまい、扱いがやっかいなHelveticaに至っては、なぜかユーザ/fontsフォルダにいれたtype1フォントを認識してくれなかった。(うちのフォントファイルが悪いのか?)
その状態でもAdobeのアプリケーションではType1、TTともに認識されていたので、LETS FontACEで表示できてないだけのようだけど。


5.更新時期になると、ライセンス要求する


▲更新期限がきれてると警告がでる

LETSのツールって、外のネットワークにつながってない状態だと、そのインストーラーの更新時期に、ライセンスの再インストールを要求するんすよ…
違法コピーの対策とか考えれば仕方ないのかなーと思いつつ、うちみたいに出力関係部署のマシンを外につないでないとこだと、ある時期一斉に「なんかへんな表示でたんですけどーーー!!!」とヘルプで呼ばれまくりです。これを解消するには、すべての人にインストーラーとインストールキーを渡しておいて「自分で入力してねー」っていうことになるんだけど…さすがに問題があるのでやってないけどさ。めんどくさいんで、LETSのツールは入れなくなりました…。


6.ダウンロードセンター機能はいるのか?

あと、LETS会員様用のダウンロードセンター機能。
ここからいままでリリースしたツールとか、今回から始まった素材系のダウンロードができるんだけど…
「フォント管理ツール」としてはこれは必要ないんじゃないかなぁ…
FontExplorerにも同じような機能(Store)がついてるけど、あれは、フォントの購入サイトなんだよね(使ったことないけど)
LETS FontACEの場合、現時点では、主にフォント以外のコンテンツがメインのようなので、ここがあんまり(素材集として)充実していっちゃうとなんのツールかわかんなくなりそうな気がする。



と、つらつら思いつくことを書いてきたけど、フォント管理ツールとしては、正直少々、というか、かなり物足りない。
まだv1だということを割り引いても、この程度の管理であれば、MacユーザーならFontBookv2を使った方がよい。もっと高機能を求めるならFontExplorerがおすすめ。(有料になっちゃったけど。無償版が手に入ればそれで十分)
LETS FontACEはWindows版もあるようなので、Windowsユーザーにはいいのかもしれないけど。(でもWindowsならFontExplorer for Winを使った方が高機能)

あえて、どこかよいところをあげるとすれば、うーん、うーん、そうだなぁ…。
システムを破壊するような悪さはしない、というところだけが救いです。
(実際、更新時期が切れたあと、更新しないまま起動しようとすると、自分の初期設定を全部クリーンにして終了してくれる。お行儀がいい)

難しい管理をしたくなくて、WinとMacで同じフォント管理ツールを使いたくて、フォント管理ツールにお金をかけたくないLETSユーザならおすすめです。と言ってもいいでしょう。苦しい。



なんかね、なんだかね、例えるとすれば、よく知ってる友達が「ブログ始めたんだー、見てみてね〜」っていうから「あの子だったらいいブログかくんだろうな」って思って期待して見に行ってみたら、ほんっっっっとに内容のない日記しか書いてなかった上に、アフェリエイトだけはしっかりべたべた張りまくりで、別にその子の自由だからいいんだけどでも気分的には「うへぇぇぇ…」ってなったって感じ。

悪口いっぱい書いたけど、でも期待はしてるんで、今後がんばれFontACE