ちくちく日記

DTP系備忘録。真面目にやってます。

OS X Lion 発売前に思うこと


7月に発売だそうですね。OS X Lion。ついに百獣の王までいっちゃったんですけど、次のコードネームはどうなるんだろ?
まさかネコ科シリーズ終了で、つぎはdogでイヌ科スタートとかそんなことはないよね?パッケージ写真は個人的には豆芝希望。

まだでていないOS についていろいろ言うのもあれなんですが、新しいOSはいままでと大分変わりそうなので、DTPer的に気になるところをチェック。

あ、ちなみにWWDCのデモはみてないです。最近年のせいか、深夜の発表につきあえないので…って若い頃でもつきあった事ないんだけど。
Appleのサイト情報だけをみての感想。なので、勘違いしてるところもあるかも。気がついた人は突っ込んでください。


ダウンロード販売のみ。メディアなし。


OS X Lionは、Mac App Store経由でのダウンロード販売のみ。
これ結構衝撃だよね。とくに業務で使っているユーザーにとっては。


どうやって会社経費で購入する?


価格は2600円と安いものだけど、App Storeでの販売のみだとしたら、App Storeのアカウントが必要。
会社名義のアカウントなんてないしなぁ…。

自分のアカウントを使ってダウンロード購入して、あとから会社に請求する?それで払ってくれればいいけど、うるさいとこだとだめだろうな…。(うちの会社はだめそうな気がする)
ニッポン企業的ソフトウエア購入方法だと、販社さん通して発注→パッケージで納品→販社さん通して支払い、ってのが一般的パターンだからそこから外れるとすごくめんどくさかったりする。あ、iTunesギフトカードとか使えばいいのか。販社さん経由でギフトカード発注→納品支払い。って。

でもこのOS、同じアカウントを使っているMacなら何台でもインストール可能ってことは、会社のマシンに自分のアカウントでギフトカード使って購入したOSを入れるのは、ちょっとまずいようなきがするなぁ。個人のマシンにも入れられちゃうじゃん。って、いうか自分が使うマシンならいいけどそれ以外(会社でオペレータが使うような作業マシンとか)をセットアップするのに個人のアカウント情報使いたくないな。


ネットワークつながってないとインストールできないんじゃない?


App Storeからのダウンロードインストールって事なんだけど…もしかしてインストールの度にネットワークから落とさないといけないんだろうか…。
回線が細いとか、そもそも外のネットワークにつながってないマシンとかどうしたらいいんだ。


メディアがないなら、不具合の時はどうするのか?新しいMacにはメディアがついてくるの?クリーンインストールは?

メディアがない事でこまるのは、マシントラブルの時。
マシンが起動しないなどのトラブル時は、とりあえず、メディアで起動→ハードウエアをチェックするってのが最初の手順なんだけど、メディアがないんじゃそれは不可。まぁ古いマシンにアップデートでOS X Lionを入れたのなら、古いマシンについてきたインストールメディアを使えばいいのだろうけど。つぎのOSXLion プリインストールマシンにはOS X Lion のメディアはついてくるんだろうか?さすがにそれはついてくるよね?


復元ユーティーリティがメディアのかわり?


不具合の時はどうしたらいいのかなぁと思ってみてたら、新機能情報のなかに「復元ユーティリティー」という項目が。
いままでディスクユーティーリティの機能のひとつだった「復元機能」が独立したアプリケーションになったのかな?

OS X Lionには復元用のパーティションがあらかじめ用意されているので、OS Xの修復や復元にディスクを使う必要はありません。

よくわからないんだけど、あらかじめディスクの一部が、復元用の(独立した)OSディスクとして、確保されていて、トラブル時はそちらから起動してOSのメンテナンスを行うということだろうか?
でもディスク自体が壊れた時はどうなるんだろう?ディスクを初期化したいときは?


システムメンテナンス系ではプロファイルによる設定の配布が可能に


システムに関するアップデートとして

プロファイル
システム管理者は、Lionのプロファイルを使って、環境内にあるすべてのMacの設定を簡単にカスタマイズできます。いったん設定し、プロファイルをそれぞれのコンピュータに配布したら、そのあとの設定はLionにまかせましょう。

Macの設定をプロファイルとして書き出して、他のMacにも同じ設定を適用できるようになった…のかな?
これできると、マシン管理者は楽になるねぇ。
システムのセットアップなんかはディスクユーティーリティの復元でまるごとコピーしちゃうことが多いのだけど、後からのアップデートとか設定変更とかをプロファイルとして配布できれば楽かも。

どの程度の設定が書き出せるのかが気になるな。

あと、なぜかこのシステムの新機能項目にチェスが入ってるんだけど。

チェスもフルスクリーンで
チェスをフルスクリーンに表示させれば、あなたのMacがチェスボードに変身します。

って、なんでチェスがシステムの新機能?


バックアップ関連はいろいろ進化してそう


メンテナンスについては一部不安があるものの、バックアップ関連ではいろいろと進化がありそう。


ディスクがつながってなくても、バックアップ継続


バックアップディスクにつながっていないときでも、ローカルに一時的にバックアップを作成する。
つまり、作業中でバックアップされていない時間がなくなるのね。
ローカルに一時保存されたバックアップは、次にバックアップディスクにつながったときそちらに書き込まれるとの事。あんまり長時間外してると、ローカルのディスクをア圧迫しそうだから、あくまで一時的に使うものとしておいた方がいいかな。
出張が多くて、マシンを持ち歩く人にとってはうれしい機能だろうね。


オートセーブは多分Adobeソフトじゃ効かないだろうな


作業中のファイルを自動保存してくれる、オートセーブ機能、というのがついてる。
ただ、この機能はアプリケーション側がこれを利用していないと効かない(Automatorとかテキストエディットの項目で「オートセーブに対応」とわざわざ書いてあるぐらいだから、Appleのソフトの中でも効かないものもありそう)

DTPerとして気になるのはAdobeソフトの対応。InDesignはすでに独自にオートセーブ機能を持っているので、必要ないけど、IllustratorPhotoshopあたりは欲しいかも…、でもこの機能、OS独自機能を利用する事になるので、Adobeがこの機能に対応する望みは薄そうだなぁ。これに対応するとWin版とMac版で違いがでちゃうし、それにAdobeとしてはAppleのOS独自機能を利用したくはないだろう。


バージョンには期待大


書類(ファイル)の履歴管理を行うバージョン機能。
作業したファイルを自動的に履歴として保存。

つまり、TimeMachineの機能をもっと細かく使えるようになる感じ?
TimeMachineでは、バックアップファイルはファイル単位でしか見えなくて、ファイルの内容までは判断できないけど、バージョン機能ではバックアップされたファイルの内容を確認して比較することができる。

ファイルの内容を確認して、過去バージョンのファイルに戻せるのはもちろん、バージョンの違うファイル間で、テキストや画像をコピー、ペーストすることも可能。

これって、どのアプリケーションでも使えるのかな?
あ、でもTextEditの項目に「バージョンにも対応」ってわざわざ記載があるな。やっぱり対応アプリのみか。

バージョンの説明を読む限り「対応アプリのみ」とかの表記はないので、どのアプリケーションでも使えるような気がするけど…ファイルの内容をコピーペースとするあたりは、どのアプリケーションでも使えるのかどうかあやしい。
ファイルの内容のコピーペーストは無理でも、内容の比較までぐらいは全アプリで対応してほしいな。

しかしこういう機能をみるに、Adobeがさっさと放り出してしまったVersion Cueは遅かれ早かれ消える運命だったのだな…と。
だってそりゃOS機能で同じような機能があるなら、そっち使うもんね。しかもVersion Cueよりもスマートだし。

まぁだからといって、手をつけた機能を途中で放り出していいって事ではないけどね。Adobe Digital Publishing Suiteは放り出さずに最後までやってくださいよ、Adobeさん。


制作に関するところではテキスト入力の強化


制作に関連しそうなところで、テキスト入力が強化されてる。
日本語入力に関しては、

ことえりの強化
ことえりの変換ウインドウのデザインと機能が新しくなりました。

と、あっさりしてるので、多分大幅な変更はないのだけど、他の言語でいくつか進化が。


特殊文字入力が簡単すぎるので注意

特殊文字の入力
アクセント記号つきの文字を使うのも、OS X Lionならとても簡単です。文字を選んで長押しすると、すべての変換候補とアクセント記号つきの文字が並んだダイアログが表示されます。使いたい文字を選んでクリックしましょう。

特殊文字の入力って、いままでは2ストロークキー入力(複数のキーを押して入力)とか、結構めんどくさかったんだけど、今度から変換ダイアログで候補が表示される模様。
…これって言い換えると、複雑な文字も簡単に入力される→間違って入力することもあり。なので注意。
たとえばことえりでの入力でも、JIS外の文字も変換候補にでてくるので、まちがって入力→作業の行程(コピペしたりとか)で文字化けとか、あとファイル名に使ってそのファイルを他の環境に持っていって化けるとか、あるからなー。


絵文字フォント対応(笑)


Appleさんも日本のケータイ文化は無視できなくなったんでしょうか。
ケータイ絵文字フォント搭載(フォント名が知りたい…)
これでケータイからきた絵文字メールが化けずに表示できるんだろうか…?いや、メールに関しては表示フォント指定してるから無理か?
興味深い。


AppleScript機能強化


最近、使ってる人がますます少なくなって肩身が狭いAppleScriptユーザーなんですが…LionではちゃんとAppleScriptも進化してる!
ありがとう、Apple!まだ大丈夫(なくならないん)だ!って安心したよ!

機能強化してるんだけど、どういう強化なのかいまいちわからないところも…

スクリプトのターゲットアプリケーションをグローバルに指定
AppleScriptエディタの新しい「アプリケーションに通知」ポップアップメニューを使って、スクリプトのターゲットアプリケーションをグローバルに指定できるようになりました。
ターゲットを設定したスクリプトにはtellブロックやterms構文が不要なので、クイックに行いたい開発プロジェクトに最適です

tell文不要?
クイックに行いたい開発にってことだから…なんか簡単なバッチ処理とかを行うのに、いちいちアプリケーション指定しないで書けるとか?
どのぐらいの時間短縮になるのかよくわからないけど…

アプリケーション実行のメニューオプション
AppleScriptエディタで開いたアプレットを編集環境から独立させて実行すると、テストの精度が向上します。

制度向上ってどのぐらいの向上なんだろう…?

Cocoa AppleScriptアプレット
AppleScriptエディタは、Cocoa AppleScriptアプレットを作り、編集することができます。このアプレットは、Snow Leopardで導入されたAppleScript/Objective-Cブリッジを使って、AppleScriptコードからCocoaフレームワークへのダイレクトアクセスを提供します。

Snow Leopardでの開発がほとんどないので知らなかった…。

このへん、詳しい人解説してほしい



ほかにもいろいろ細かいところで変化がある模様。
iPhoneiPadなどのiOSの動作にあわせたって話もあるけど、OS、アプリのインストールなどいままでとは全く違ってくる部分もある。
業務に使う上で、いろいろトラブルになることもあるだろうな…。

なんせ、古いOSにとどまる選択の余地があるWindowsとちがって、Macは新しいOSがでたら、強制的に移行!選択権なし!だからな…。
7月以降、遅くとも8月には、市販のMacのプリインストールOSはLion にかわるだろうし、そうなったらバージョンダウンは無理だろう。

DTP現場の感覚でいうと、10.6はおろか、10.5すらまだあまり普及してないって感覚…主流は10.4.11だったりするんだけど!

いま、マシンの買い替えを考えている人。仕事上の安全を買うなら、とりあえず、Lionしか動かないマシンが出る前に、10.6の動くマシンを押さえた方がいいかも。

余裕のある人は、7月以降にLionプリインストールマシンを買って人柱になってくれ!