ちくちく日記

DTP系備忘録。真面目にやってます。

Font Bookとお別れ

世間がMac OS X 10.5 Leopardで盛り上がる中、古いOSのフォント管理ツールテストをつづける私。
…だって現場はそんなにすぐ新しいOSには移行しないし。当分10.4.10でがんばる。

で、先日より使用フォント管理ツールの正妻候補として、FontBookをテストし続けてきたわけですが。
「やっぱりキミが一番だよ!」のラブラブ期を過ぎ、そろそろ相手の欠点も目についてまいりました。

あくまで私の環境(OS 10.4.10、FontBook2.0.3)上でのFontBook欠点リスト

使用環境説明
私の環境では、フォントはすべて、HD上のあるフォントフォルダ(『ふぉんとフォルダ』)に集めてあります。
システム内の/Fonts/フォルダは/System/Library/Fonts/ にシステム起動に必要な最低限のフォントを入れているだけで他(/Library/Fonts/とユーザーの/Library/Fonts)はいっさい使用していません。

『ふぉんとフォルダ』内のフォントは、メーカー別フォント種類別にフォルダ分けしてあり、そのフォルダごとフォント管理ツールに読み込ませて使うという使い方です。こういう使い方なので「コレクション」機能はほとんど使いません。ライブラリのオンオフでフォントを使い分けます。

以上の環境をふまえた上で。

【軽い欠点】
・複数のフォルダを一度のドラッグドロップでライブラリ登録できない
読み込ませたいフォントの入ったフォルダをFontBookのコレクションウインドウのライブラリ表示部分にドロップすることで、そのフォルダがライブラリとして登録できるのですが、これが複数のフォルダを一度にドロップすると、まとめて一つのライブラリとして読み込んでしまう。なので、大量のライブラリフォルダの登録をするのに、一つ一つドロップしていかなければならず、すごく面倒。

ちなみにMasterJugglerやLinotype FontExplorer Xも同じ動作。
複数のフォルダをまとめてドロップしても、別々のライブラリとして登録してくれるのはいまの所Suitcaseだけだ。

・どうしても破損認定してしまうフォントがやっぱりあった
FontBookは好き嫌いのない、いい子だと思ってたんだけど、モリサワのCIDかなフォント、わんぱくファミリーはどうしてもお気に召さない事が判明。
なんど読み込ませても破損認定してしまう。ただ、環境設定の「インストール前にフォントを検証」チェックを外して無理矢理読み込ませてやれば使用できるので「文句いわずに読み込みやがれ!おらおら!」と無理矢理読み込ませて使っている

・現在アクティベートされているフォントを一覧表示できない
複数のライブラリやコレクションをアクティベートしているとき、いまどのフォントがアクティベートされているのかを一覧表示するものがない。(すべてのフォントを表示して、そのなかで入になっているフォントを見るしかない)
Mail.appのスマートメールボックスやFinderのスマートフォルダのような検索条件で抽出できるフォルダ機能がつけばもっと使いやすいのに。

・重複しているフォントがあるのがわかりにくい
フォントが重複してアクティベートされたときに、警告もなにもでないので分かりにくい。せめて重複しているフォント一覧というように、一覧表示できればいいのに。

・ライブラリの中にアクティブなフォントとアクティブでないフォントが混在している時、ライブラリごと一度使用開始(アクティブ)にしてからでないとまとめて使用停止(ディアクテブ)にできない

たとえば、40書体ぐらい読み込んだライブラリがあったとして、その中の3つ4つだけアクティブになっている。
これをオフにしたいとき、
ライブラリを選択し、一旦使用開始(ライブラリ内の全てのフォントをアクティブ)にした後使用停止にする
ライブラリ内のフォントを全て選択し、一旦使用開始にしたあと、使用停止にする
アクティブになっているフォントのみをひとつひとつ選択し、使用停止にする
の三つの方法しかない。つまり、いったん全部オンにしてオフにするしかない。いきなりオフにするという選択肢がない。これ、結構イライラする。



…ここまでが、軽めの欠点。これだけなら、まぁ我慢して使える
以下、これはさすがに使えない…と認定した重大な欠点

【重大な欠点】

・アクティブにしたつもりのないフォントがかってにアクティブになってる
使いはじめて暫くは気がつかなかった…。ふとした拍子に「あれ?こんなフォントアクティブにしてないぞ?」というようなフォントがアクティブになっているので気がついた。自動アクティベート機能という訳ではもちろんない。
ライブラリ本体は切に設定してあるのに、その中のフォントが勝手にオンになっている。勝手にオンになるフォントに規則性はない。

・重複してないのに、重複のマークがついてる
重複マークがついているフォントがあるので、いったい他のどこに重複するのかと調べてみるが、どこにもない。


自分一人が使うのなら「そういう事があるから気をつけて使おう」ですむのだけど、現場のオペレータさんたちに使ってもらうのではそうはいかない。
とくに最初の「勝手にフォントがアクティブになってる」ってのはこわい。読み込んではいけないフォントがアクティブになっているのに気がつかず、そのまま下版してしまえば印刷事故だ。
登録してあるフォントが少ない時はこの現象に気がつかなかったので、フォントの登録数とかそういった部分が影響しているのかもしれない。
Mac OS X 10.5 LeopardのFontBookではテストしていないので、そちらでは解消しているのかもしれないけど(でもまぁ期待薄)

うーん「素朴で純情な田舎の幼なじみ」は黙ってよく働くいい子なんだけど、やっぱりちょっと力不足だったか…。
残念だけど、さよならだ。君がもうちょっと大人の強い女になったら、もう一度、君とのおつきあいを考えるとするよ…。


さぁ次は外国娘のLinotype FontExplorer Xとおつきあいしてみるとしよう!