字々放談
フォントワークスのサイトにのっている、フォント雑学「字々放談」
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最近たまたま見つけて読み始めたのだけど、これが面白い。
情報自体は1997〜1999年頃に書かれたもので、フォントに関する様々な雑学をフォントワークスの社員の方たちが語るという形。
フォントの形は人の目の錯覚(錯視)まで考慮してつくられているんだとか、かなフォントと漢字を組み合わせる事でどんなにイメージがかわるかとか、どの話もフォントに対する思いが伝わってくる。
中でも驚愕したのが、社会人になる前(つまりフォントを仕事にする前)に使っていたワープロ(パソコンではない。NECの文豪である)のひらがなの形が気に食わなくて、全部作りなおしてしまったという話。
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…いや、やっぱり、文字を職業となさるような方は、学生の頃から、字に対する感覚がするどいのでしょうか。
私だったらなんの疑問もなく元からの文字をつかっちゃってただろうなぁ…。
私が社会人になった頃、印刷業界はちょうどDTPが普及しはじめた頃で、仕事も写植版下とDTPが半々という感じだった。
新入社員だった私は、導入されたばかりのMacを使うのが面白くって、そちらばかりを使っていた(不器用で、版下を切ったり貼ったりがうまくできなかったというのもある)
そうこうするうちに、版下はあっという間に姿を消し、Macでの仕事がほとんどに…。写植で打たれた文字を見る事もなくなってしまった。
今になって思うのだけど、あの時、もうちょっと版下&写植と仲良くなっておけばよかったなぁ…。
当時の先輩たちが「Macで打った文字組は汚い」とぶつぶついうのを、その頃の私は理解できなかった。
「美しい文字組」がどんなものなのかを知らずに画面に表示される文字組を「こんなもんだ」と思ってた。
いまだに私は文字組に対する感覚はいまいちだと思う。
InDesignなんかでも、試行錯誤しているうちに、どんな文字組がいいのかわからなくなってきちゃうし(笑)
この辺、写植経験組は、ビシッと「こういう文字組がいい!」ってのがあるんだよね。